混沌音楽偏向 -18ページ目

SAMBAS/The Bossa Brass

ブックオフで750円。もうジャケからして不信感バリバリでしたが曲のクレジットにはA・C・ジョビンの名前が出てるので、まぁカバー集ならいいか、位で購入。

1989年のもの。基本はタイトルのまんまで、ジョビンなんかのボサ・ナムバーを主にホーン隊が吹いて聞かすスタイル。でもブラス隊と肩を並べそうな勢いでピアノもソロを決めたりしてるのがミソ。これが結構カッコいい!「イパネマの娘」、「DESAFINADO」、「ワンノート・サンバ」等、定番が多いのも嬉しいところ。ほんでもって「TELECO TECO」って曲はどこかのコンピCDで聴いた事もある!

…んですが、問題はこいつらの詳細がほぼ分からない、っツー事。まずジャケは1枚でウラは白紙だし、AMAZONで調べても出てこないし、iTunesに入れてもまるで読み込んでくれない…。(iTunesで反応しなかったのって初めて!)唯一レーベルはあるみたいなんだけど、ラテン系なのに何故か現在はBRAZIL物を扱ってません。

う~ん、ミステリアス!でも音はスリリングさがもうチョイ欲しいけど、期待以上かな。イイ買い物をしました。

bonobos/Headphone Magic

ダブポップバンド、とか言われるボノボのインディーズ1stマキシ。横浜のレコファンにて400円弱で購入。

音は、フィッシュマンズ~ポラリス(案の定?良くは知りません!)な文脈で語られてるので、想像できる人はそんな感じ。分からない人はユルイんだけど、ノリのある温かい温もりの日本語サウンドって感じ。

以前、tessiとライブハウスで観たけど、イイ意味で?眠くなる、そんな感じでした。去年メジャーでアルバム出して、ソレがすんばらしくて気になってたので、サクッと入手。

でも不思議なのがタイトルトラックよりも1曲目の「MIGHTY SHINE,MIGHTY RHYTHM」の方がカッコいいのはどういう事?ハネたリズムに伸びのある声。メロはシティポップス好き(って誰!?)からも評価を受けそうな感じです。WEB(http://www.bonobos.jp/)もイイ感じです。あ、そうそうこのバンド、BASSが女の子なんだけど、オリーブ系?っつーくらい可愛らしいのに、出す音は重低音で漢気(おとこぎ)溢れるDUBBYなベースラインなのもメリハリ利いてるッス。

それにしても元GODFLESHのサイトはイタいね。(曲は初期ゴフサウンドっぽくもあるのでそこは良かったけど)

Jimmy Chamberlin Complex/Life Begins Again@kiba

元気のあるうちにレビューさせていただくということで本日2枚目・・・。

オルタナ界の雄、Smashing PumpkinsのドラマーであったJimmy Chamberlinのプロジェクト!だそうです。ごめんなさい、スマパンもビリー・コーガンも正直よく知りません。
たまたまインターネットレイディオでフュージョンの番組を聴いていたら、むむっと思わせる音が鳴ったもので、その2分後ぐらいにはAmazonに予約注文していたというわけで(それにしてもAmazonに投資しすぎだな・・・)。
1月末に出たばっかの音源です。

Gordian Knot(元CynicのSean Malone率いるフュージョン?プログレ?なバンド)みたいでかっこいい!と思った#1の"Streetcrawler"をネットレイディオで耳にしたのですが、殺られましたヨ。
タイトで手数の多いJimmy Chamberlinのドラムは、非常にスリリングで緊張感溢れる演奏を聴かせてくれます。至るところに無駄なく音を詰め込んでいて、こいつは最高に楽しめます。

音楽的には、まぁ私はあんまりこの手のジャンルは詳しくないのでアレですが、Jazz/FusionにRockを足して2で割ってみました的で、ストレートなロック調の曲(ヴォーカルも乗る)もあったり、非常にテクニカルで知的なジャズ調のプログレもあり、アトモスフェリックな印象派のようなフュージョンありと、比較的幅広い楽曲の数々を聴かせてくれます。
(テーマはFusionにしておきます)

#5の"Cranes Of Prey"では、アップテンポでディストーションのギターでザクザク刻むリフに深い切り傷を負い、息も絶え絶えになった頃に、美しいクリーントーンのギターサウンドと柔らかいドラミング、流れるようなベースの音色に一気に癒されます。
と思った頃に、再度鋭いナイフが襲います。肺にまで達する深い傷です。苦痛に顔を歪め、もう駄目だと思うと間髪入れず、癒しのサウンドです。しかも最後は盛り上げに盛り上げて、気づけば目の前に天井が、下には動かなくなった私自身の肉体が、って死んだのか俺!気持ちよく昇天!

私の購入したCDはエンハンスドCDで、レコーディング風景などの動画が見られます。
当たり前だけど演奏うますぎ、ヨダレ垂れまくり、ヨダレ臭まき散らしまくりです。オススメ!

HP : http://www.jimmychamberlincomplex.com/

Godflesh/Messiah@kiba

護符ことGodfleshの94年の幻の音源が再発になったとのことで、前からずーっと気になっていましたが、最近Amazonでたまたま見かけてゲット。
ということでここ数日は、過去のCDなんかも引っ張り出してきて護符漬け。まさにヘヴィーローテーションな今日この頃です。

それまでの重圧金属機械工業音楽から、ややポップな要素も加わた"Selfless"あたりの頃の音源ですが、なかなかどうしてこいつは病的に暗く重い重い重い。
個人的には"Pure"の頃が最もダイスキな私にとっては、こいつは意外とたまらんですヨはい。

ヘッドフォン使用(一応ご近所に迷惑のかからぬよう配慮)して超大音量で曲を流せば、瀕死の重傷を負わせるのに十分な轟音・重圧・拷問!
これぞ新手のスーサイド。爆音に鼓膜ふるわせて泡吹いて悶死!最高じゃないか!
ロボティックなモーションで周囲をびびらせろ!救助に来た人間さえも、護符の工業音楽に失禁必至!
ほら、俺見てごらん!これがあれば葉っぱなんていらないよ!

・・・と、当時の音源はタイトルチューンを筆頭に4曲ですが、それぞれの曲のリミックスが追加されて全8曲です。いい買い物になりますよ!多分

なお、護符は既に解散していますが、バンマスのJustin Broadrickは、Jesuなる護符臭を漂わせたグループで活動中とのことで、早速Amazonで注文!CD買いすぎ!

jesu(コンテンツ弱すぎ)http://www.avalancheinc.co.uk/jesu.html

L'altra / DIFFERENT DAYS @ tessi

L'altra / DIFFERENT DAYS

■postrockとかの周辺にいる人たちがよく使う言葉に“唄心”というものがあるけれど、まさに“唄心”なアルバムです、これは。
(正直どういう楽曲をさして「“唄心”がある」と言っているのかは感覚としてしかわからないけど。。。)

外資系レコ屋でピックアップされているので見かけることもあると思う。
ボクもタワレコで試聴して即買い。まぁ試聴→即買いもそのはず、t-1、t-2が秀逸でした。(アルバム通して聴くと若干眠くなる感はあるけれど)t-8とかt-9とか後半にも良い曲があって最後まで飽きずに聴けました。

このジャンルについて詳しいわけではないから、こんなの平均点だよ、と言われるかもしれないけれどとにかく心地よい音楽です。。。

疾走感やスピード感は当然ゼロ、激パートもなくて、ここにあるのは透明感、叙情性、美メロ、そして“唄心”って感じかな。□□

武藤正幸/僕とキミをむすぶ物語(うた)

昨年買ったんだけど、京都のJET SETで見かけて再燃しかけた。異型?突然変異型?HIP HOP?DRAGON ASHサウンド?もう良く分かりません!

最初に聴いたのは新宿ディスクユニオンのCLUB MUSICの店。マジで何じゃこりゃ!?な出来でして。メッセージ性のある歌詞にチープなトラック、そして切ないメロディー。当時試聴して勢いで買ってしまったCDです。

http://www.radio307.com/wiki/index.php?%5B%5BRSC040518%5D%5Dで聴けるから、とりあえず聴いてもらいたいんだけど、最初の「フローチャート」がヤバイ!ドラゴンアッシュかとも思えるんだけど、何となくGOING UNDERGROUNDっぽい切ない郷愁感というか「あの頃感」というか懐かしさというか…。

この人意外と?HIP HOPの造詣が深いらしいんだけど、そこを全く感じさせない?初期衝動臭い、蒼いサウンドにかなり多くの人が驚きと賞賛を送っているんですよね。「ある意味天才」みたいな。個人的にはSHINGO02が出たときと同じ感覚?※でも昨年末のシングルには反応しませんでしたが。

bodily functions / herbert

ユニオンで発見→即レジの一枚。

Dr.Rockit名義の曲(「Cafe De Flore」ランウジーで哀愁な曲。イブサンローランの為に作曲して却下されたとか。。)がツボったので思い出した時に中古で探してた一枚です。

その筋では割と有名な人の、しかも代表作なのでよく知らない自分があんまり下手な事はいうのもどうかと思うのだけど、洒脱で落ち着いた感じのジャズハウスってな感じです。ロンドンあたりで活動してるらしく、緻密なトラックで気持ちいいです。

Herbert自身は政治的な関心も強いらしく、Dr.Rockitのアルバムにはノーム・チョムスキーの本をクレジットしたり、自動車に乗るために中東で殺戮するとは何事かと怒ったりしてるみたいです。

Hydroponic Sound System/ROUTINE INSANITY

地元中古屋で500円。久々のジャケ買い

ジャケに映るカリンバ(細く平たい鉄を指でビンビンするだけの民族楽器)と太鼓、そしてターンテーブルと好きな条件があったのでつい…。

音の方は(やはり)HIP HOPなんだけど、曲のビートがHIP HOPのそれからHOUSEになったりとかなりヘンテコ。曲によってテルミンが出てきたりフルートエレピとJAZZYなのかアブストラクトなのか分かりません!

そんでもって何故か日本語のナレーション。「ハイドロ~の音楽をお楽しみ下さい」的なナレーションなので、DJ時のインタールードなどで使えそうな感じです。

こいつらはUSの大所帯のHIP HOPクルーみたいで2000年作。日本盤の形跡もない。んで不思議なのがなんでこんなんが田舎の中古屋にあるかという事。ケースも新しそうなのでたぶん前にこれを持ってた人はあまりこのCDを聴いていない。結構カッコいいのはともかく、何で買ったのか、どこで買ったのかが想像できません…。たまにこういった出会いがあるから中古屋掘りは止められないね~。

SAKEROCK/穴を掘る C/W 2・3人

去年のフジロックにも出てた踊れてユル系?なJAZZバンド。メロを追うトロンボーン(フロントマン)、ギター(大人計画メンバー!)、ウッドベース、ドラムの4人組の7インチですな。

音的にはちょっと懐かしい感じを匂わすアコースティックなJAZZ。ひねりのある展開にも耳を奪われますが、A面のラストを飾るデタラメ・アホスキャットには耳を疑いました(ライブでも笑いを取ってたので十八番か?)。

まだちょっと粗い感じがするけど、笑いをも手中に収めるそのライブは一見の価値有です。そして音源的には問題なし。良い意味でのユルさ(懐かしさ!?)が出てるので気持ちよく踊れるはず。

あ、WEBも文学的?センスもあるのでこっちにも注目です。
http://www.h5.dion.ne.jp/~sakerock/

ほんでもってここのWEBからはクアトロでのライブ動画も観れます(カップリングのCOOL WISE MEN、YOUR SONG IS GOODも見逃すな!)。「穴を掘る」が観れますが、ラストのスキャット?は大部分が恐らくインプロです…。絶対バカ!「LIVE STREAM」から入れますので絶対観て!
http://www.net-flyer.com/

Zsolt Kaltenecker/Alchimia@西

これも去年末に購入。ハンガリーの要注目ピアニスト、ソルトカルトネッカー(と読みます)の6枚目(多分)。

この人ら、初期の何枚かは普通にオーソドックスなピアノトリオだったんだけど(それはそれでイイ)、前作からパーカッション+エレキベース+ピアノでモダンジャズをやり出してます。これが面白くって、メロの鍵盤、動きまくりベースにパーカッションがボンゴするという、ともすればグチャグチャになりがちなのだけど、全体的にキャッチーな曲として成り立たせてるという。

まあ、ジャズファンクとかハードバップなんかのアゲな曲調ではなくって、基本的には、ちょっと湿り気のあるヨーロピアンジャズなんで、だるい、眠たい、つう向きもあるかとは思うのだけど、お仕事で疲れたときなんかに聴いてると気持ちいいです。(曲調は変えずに、音数増やしてもりあげていく手法なんで、じっくり聴いてても面白い)

ちなみに前作との間にDJと一緒にA.K.A名義で、まったりエレクトロぽいのをやったりと、なかなか面白い人です。